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2019年5月2日木曜日

Global Styleでシャツをオーダーしてみた感想

既成のスーツが身体にフィットしないのと同様に、既成のシャツもフィットしません。
なので、スーツ同様にシャツも結構な頻度でパターンオーダーします。

今回は、Global  Styleでシャツをオーダーしてみたので、その体験記を残しておきます。

Global Styleのオーダーシャツは、一般的なシャツのパターンオーダー同様に、襟型やカフス(袖)、前立てなどいくつかの部位について、数パターンから好みの形状を選択して、注文する形式をとっています。

ちなみにブランドとしては、Phoenix/MEGURO/芦屋シャツと3種類ありますが、最初にどれにするか聞かれるかというとそうではなくて、「襟はどうしますか?」「ポケット有無&形状は?」と聞かれていって、最終的に適合するブランドで決まる感じです(最初にブランドは聞かれません)。

今回は芦屋シャツになりましたが、スタッフさんに聞いたら、「最もバリエーションの幅が広い高級ライン」とのことです。



生地は高級ラインの中でも一般的なAlbiniにしました。
Albiniの生地は、イタリアの生地では珍しく見た目だけでなく肌触りにも気を遣ったラインナップが多く、今回選択した生地も非常にサラッとした肌理の細かいものです。

カフスは、オーソドックスですが角切りでボタン仕様にしました。
ダブルカフスにしても良かったのですが、Global Styleでシャツをオーダーするのが初めてだったので、縫製の仕上がりが不安で一般的なもので様子を見ることにしました(縫製が雑だと洗濯を数回繰り返すうちにカフス穴がずれてくることがあります)。

見た所、特に縫製に問題はありませんでした。
後から聞いたんですが、芦屋シャツは国内の機械縫製で今まで仕上がりに付いてクレームが付いたことは一度もないと言うことです(まあ、これから購入する人に「クレームが多い」とは普通言いませんよね)。

ちょっと不満だったのが、襟元に立体感がないことです。
既製品に比べると襟のラインが地面と平行に近いのはオーダーシャツならではの長所ですが、襟自体の立体感(第一ボタンの位置が高いかどうか)は、あまり感じませんでした。
襟が全体的に寝ている感じ。


ボタンについても、色艶の良い白蝶貝ではありますが、それほど厚みも無くて若干高級感に欠ける感じです。
ただ、ボタン付けの縫製はしっかりしていました。

縫製をチェックする際には必ず見る部分である、裾(特に前身頃と後身頃の接続部分=ガジェットと呼ばれています)をチェックするとまあまあな仕上がりです。
高級な既製品では、よくガジェットに別布を使用したりしていますが、今回は特に使用されていません。
見えない部分ですし、縫製がしっかりしていれば別布である必要は全く無いと個人的には考えています。

生地自体の模様はさすがAlbiniと言う気品を感じます。
これはお店の努力ではありませんが、遠目では普通のホワイトシャツなのに近づくと薄っすらと蜂の巣状の模様が認識できる感じです。何度も書きますが、さすがAlbiniです。

肩周りについては、機械縫製の割には比較的立体感がある仕上がりになっていました。
単に丸みを帯びているという既製品に比べて奥行きもしっかりとられていて、サイズ感も特に違和感を感じませんでした。
もしかしたら肩周りだけは職人さんの手縫い?と勘違いするくらいの仕上がりです。




























Global Styleのパターンオーダーシャツは、割と価格が高めで普通に1着だけオーダーすると1万円以上かかってしまいます。
勿論、生地自体も双糸のものが多くて特に不満はないんですが、最近では安価にオーダーできるお店が増えているのでオーダーシャツ初心者のかたには若干敷居が高いかも。
そして、メーカーズシャツ鎌倉なんかはサイズラインナップが相当に豊富で、200番手や300番手のシャツが比較的安価に購入できるのでオススメです(昔書いたメーカーズシャツ鎌倉の記事はこちらで)。

2018年11月23日金曜日

Global Styleでパターンオーダーしてみた感想(その2)ミケランジェロ編

スーツをオーダーで作る際に、サイズ感以外で気をつけているのはスタイルです。 と言うのも、仮縫い付きのフルオーダーで作らない限り、メーカーによってスタイルに違いがあるためです。 ひどい会社だと、とんでもないおじさんスーツに仕上がったりします。 なので、どんな感じに仕上がるのか、特徴を見極めた上でオーダーするようにしています。 以前、Global Styleさんでオーダーした際に「細身が流行なんだろうけど、そこまで細くなくて、でもスタイリッシュっていう都合が良いモデルがあったら欲しい」と無理な注文をつけたところ、「ウチだったら、ミケランジェロっていう良いのがありますよー」と勧められて、ずっと気になっていました。
正式名称は、『ミケランジェロ・サルトリア』。
16世紀イタリアの天才ミケランジェロが作ったダビデ像(理想の男性像)みたいな体型の人が着るスーツと言う意味でしょうか・・・昔フィレンツェで見て想像以上の大きさに圧倒されたダビデ像を思い出しながらネットで詳細をチェックすると、シルエットもさることながら構造で勝負している感じ。1着作ったら話のネタに良いなと考えて、オーダーしてみました。
■いざオーダー作業 なるべく混雑している店舗は避けようと考えて、休日午前中に神田中央通り店に行ってみました。
神田といえばビジネス街=休日に人はいない、という安直な考えから選んだんですが、予想通りお客さんは私以外に一人だけ。 手が空いていた女性スタッフさんに、ミケランジェロに興味がある旨を伝えると、モデルの詳細を丁寧に説明してくれました。 ただ、まだ若いスタッフさんで、こちらがネット上で入手している以上の情報は余り持っていない・・・。採寸するわけでは無いので大丈夫かと考えて、「以前購入したことがあるので、そのデータを使ってください」と伝えると、「ミケランジェロは少し複雑なので、通常では測らない場所も必要なんです。なので、再度測らせていただきたいんですが・・・」と困り顔。 思わず「あなた測れるの!?」と聞き返しそうになりましたが、グッとこらえて笑顔で「じゃあお願いします!」と営業スマイルを返していました。 すったもんだしながら計測が終了して、生地選び。 いろいろオプションを付けて、ベストまで作ることにしたので、結構なお値段になっているだろうなぁと考えながらバンチブックで生地を選んでいると、どうしても高価なものに目が行ってしまいます。廉価なものはダサい柄のものばかり(Global Styleの欠点の1つです)。 知り合いから聞いた話ですが、格安にオーダースーツを販売している会社の多くは、生地メーカーが大手の百貨店などに卸した後の売れ残りの生地を安く仕入れているケースが多いので、どうしても安っぽい柄のものが多くなるようです(念のため書いておきますが、全ての生地メーカーのものがそうではありません。一部の生地メーカーのものは時期によって価格が大きく変動するので、価格が下がるシーズン後半に買い付けると、自然と選択肢の幅が少なくなる、というだけです)。 いくつか候補を選んでいると、ANGELICO(アンジェリコ)の良い感じのストライプものを発見したので、それに決めました。 ANGELICOは比較的若いメーカーで、紡績から染色まで全て自社工場でこなせるスーパーミルメーカーです。青の発色が美しい生地をたくさん生み出していて、光沢はそれほどありませんがSuper表示に関係なく手触りが良く使い勝手が良いイメージです。
ちなみに選んだ生地のsuper表示は100'sでした。












































約1ヶ月待って仕上がってきたのがこちらのスーツです。



デザイン的に結構大きなポイントがベストの肩から腋にかけてのカッティングです。
この状態で見ると、「ランニングシャツか!」と突っ込みたくなるのですが、立体的なデザインが施されているので、実際に着用すると、丸く抉られているラインがなぜかほぼ真っ直ぐに見えます。
パンツについても、極端なテーパード感はありませんが、履いてみると不思議と美脚なシルエットになります。
ちなみに裾は、18cmまで絞って貰いました。
■縫製には問題なし 国内の職人さんが一部機械を使って一部は手縫いで縫われているとのことで、縫製は非常に丁寧に仕上げられています。 見えない部分であるポケットの中やラペルの裏側、パンツ裾の折り返し部分などを中心に確認しましたが、粗雑な仕上がりは見受けられませんでした。
まずは裾周り、まあまあな感じの仕上がりです。少なくとも解れてしまうことはなさそう。
次にラペルスティッチですが、こちらも比較的キレイに仕上がっています。
そこまで彫りが深く見えないのは生地の問題ですね。ちなみにラペルに関しては手縫いで仕上げているそうです。


ジャケットのポケット周りもキレイに仕上がっています。

D管留め等は、オプションではありません。


切羽のボタンホールはキレイに仕上がっているのですが、裏地の縫い付けが若干雑な感じ。


襟裏の縫製も糸の飛び出しが数カ所あって若干雑に感じました。


■デザイナーさん渾身のスタイル はっきり言って絶妙なスタイルです。 全体のイメージについては、バランス的に上部に重心が置かれているため、本人の体型に関わらず美しい逆三角形が完成します(実際に痩せっぽちの私でも綺麗に肩幅を作れています)。 ジャケットは身幅に吸い付くように立体的な構造が完成しており、ベストについても、意図的に取られた脇下の余裕スペースによって腕周りの可動性を担保しつつスタイルを崩していません。 パンツの股上が浅すぎでは?とちょっと気になりましたが、下半身全体的に逆三角形の一部に取り込むためのデザインだと考えると、納得感があります(履きやすさを重視する方は1cm程度深めにしても良いかも)。

いつもパンツ裾を17.5〜18cm程度に絞るんですが、それも功を奏して程よいテーパード感が生まれています。 デザインもさることながら、構造的にも完成されていて、毛芯によってラペルの立ち上がりが良く、ラペル裾の立体的な広がり方も上品に仕上がっています。


トップループ方式のベルトループもオシャレです。

細身のスーツの場合、腰回りの可動域を確保するために必要な仕掛けです。


唯一の不満点としては、(私のオーダーミスなんですが)ブリティッシュなイメージを残すために、ベストの最上段ボタンの位置が若干低めに設定されている点です。

※特別に低いわけではなく、私の希望よりは低いという意味です。
あと1cmくらい高くても良かった。

ボタンの間隔が多少広くなっても、5cmくらい高い位置までベストが見えていた方が、ジャケットの前ボタンを閉めた際に、よりスタイリッシュに締まって見えたかも知れません。 ちなみにどこのオーダーショップでも、私のこの(ベストの最上段ボタンの位置を高くすると言う)オーダーには否定的です。
単純にボタンの数が決まっているので、前たてを長くする分だけボタンの感覚が空いてしまうことが否定的な理由なんですが、ボタンを1個足してでもなるべく前立てを長くした方が他の人との差別化が出来て良いんですけどね。

ブランドタグもグローバル・スタイルの他の商品とは違う特別なものが縫い付けられています。
■課題は価格か グローバルスタイルのHPでチェックする限り、5万円以下で作れると書いてありますが、ベスト(30%UP)を追加したり最低限のオプション(本切羽+台場+水牛ボタンなど)をつけると、結果として相当な価格になってしまいます。 ANEGELICO(ミドルクラスのイタリアンメーカー)でも総額で8万円(税込)を超えました。 もし、ゼニアやロロピアーナであれば12万くらいになってしまうと思われます。 フルオーダーであれば選択した生地に関わらず15万は超えるので、それに比べれば安価ですし、デザイン料や身体へのフィット感を考えると決して法外な価格ではありませんが、ちょっと勇気が必要な価格ですね。
パターンオーダー流行りなので、各社共に他社との差別化を図ろうと躍起になっています。
そんな中でこう言った形で自社特有のパターンと付随サービスを打ち出してセールスポイントにするのは、正攻法として十分成立しているなぁと感心します。
最終的な満足度は80点くらいです。

2015年7月8日水曜日

Global Styleでパターンオーダーしてみた感想

スーツは基本的に既製品は買いません。
極端な痩せ形長身に加えて腕が長いので既製品のサイズが合わず、以前は既製品購入後、袖を左右とも15-20mm出したり、ウエストを20-30mm詰めたりしていましたが、結局商品価格に5,000円くらい上乗せすることになっていたので、数年前からパターンオーダーのみに変更しました。
実際、最近安価なお店が増えたので、同じような生地レベルで価格もほとんど変わらない(下手したらオーダー店のほうが安かったり)で購入できています。

今回は、全国的に店舗展開するGlobal Style(グローバルスタイル)でパターンオーダーをお願いした感想を記載します(時期は1年近く前ですが)。

接客
たくさん店舗がありますが、私は神田店でオーダーしました。
ネット上では、良い噂と悪い噂の両方が飛び交ってますが、接客はそれほど悪くなかったです。
場所柄年齢がお高めのお客さんが多いからか、言葉遣いも非常に丁寧でラインナップや価格の説明にも嘘偽りが無く、生地を選んでいる最中も嫌な顔一つせずにじっくり付き合ってくれて、非常に好感が持てました。


店内の様子と品揃え
神田店は、それほど広くありません。間口が狭く店内は奥に細長くなっていて、両サイドに商品(スーツ生地/シャツ生地/バンチブック/小物類など)を陳列していて、中央部にも所狭しと生地が置いてあるので有効スペースは狭いです。
購入前提のお客さんが2-3組くると、それだけで次のお客さんは長時間待たされるハメになります(私は飛び込みだったのですが、平日昼間だったのでお客さんは1組だけでした)。

スーツについては2-3万円台の低価格のものはそれほど品揃えも多く有りません。多くは、5-7万円の中級レベルか10万円以上の高価格帯の商品です。

イタリアの所謂「高級」とされるZegnaやLoro Pianaも割とたくさん置いていて値引きも結構されていますが、値引きされているものはキワモノ系の柄だったり、昨年以前のもの(型落ち)だったりするようです。
低価格のものは国産生地で化繊混紡(一部ウール100%)、2着で47,000円(税抜き)→1着23,500円からあります。
次が国産ウール100%(一部化繊混紡)で1着3万台半ばくらいです。
但し上記2種類の価格帯だと、選べる生地は暗め(黒or紺)と明るめ(グレー系)であわせて10種類しかありません。その中でもビジネスで使えそうなものは6-7種類ですね(最低価格帯だと更に半分に絞られます)。
良かったのが、違う価格帯からでも2着買えば両方とも半額処理される点です。
結論、最低価格のもので濃紺(ストライプ)1着と次の価格帯のグレーで計2着仕立てました。

仕上がり
2着仕立てたうちの片方だけ写真をupしますが、正直なところ可も無く不可も無くといったところです。
いくつかあるスタイルの中で、モダンブリティッシュというスタイルを選びました。
英国調を現代風にアレンジしたスタイルで、ジャケット裾のカッタウェイが特徴です。

私のオーダーの仕方が悪かったのかもしれませんが、以下が気に食わない点です。
①ジャケットのウエストが思ったほど絞れなかった(出したかった細身感が出ていない)
②パンツの裾が激しくもたつく(テーパード感があまりありません)
※受取時にレインブーツを履いていたので、2クッションくらいに見えますが、実際にはハーフ〜1クッションくらいです。
他の人に見てもらってもなかなか伝わらないポイントですが、上記2点については不満が大きいです。

以前オーダーして2度と利用しないと決めたヨ○○ラほどではないですが、店員さんの「××は、これくらいにしておいたほうが無難ですよ」という言葉に従った部分が気にいらないというのは寂しいかぎりです。
従った自分が悪いのですが、そもそも無難な既製スーツでは合わないからオーダーしに来ているので、もうちょっとこっちの温度感をくみとって欲しかったです。
※ちなみにヨ○○ラでは、かなり強く要望したのに至る所にお店の意向を反映させられて、全く自分の趣味ではないオヤジスーツを作らされた苦い思い出があります。

総括
接客:◎ 採寸:○ 価格:△ 品揃え:× スタイル:△ 縫製:△ 
総合で70点(合格ライン:80点)くらいですかね。
ネット上で噂されている「縫製の悪さ」は、それほど感じませんでした(実際1シーズン着用しましたが、ほつれ等は特に見られません→特別に丁寧でもありませんが)。
いくつかのオプション(本切羽等)代込みで2着で税込み支払額が70,000円を少し超えるくらいでしたので、合格点はあげられないです。
オーダー初心者のかたには良いかもしれませんが、ある程度オーダー歴があってこだわりをもっているかたには不向きかもしれませんし、その場合は自分の希望はキッチリ伝えたほうが良いでしょう。
オプション代が結構高くて、少し驚きました。

編集後記
このスーツを作ったあと、実はグローバルスタイルで再チャレンジしています。同社イチ押しのミケランジェロというスタイルでも1着仕立てたので、またご紹介します。