2020年6月14日日曜日

adidas SuperStar 80s Recon 徹底解剖 〜スニーカーの王道を行く珠玉の名作〜

Nikeと共にスニーカー業界を牽引するadidasですが、常に最新技術を追い求めるだけでなく、昔からのアイテムを常にブラッシュアップしています。
SuperStarは、StanSmithと共に少しづつ形を変えながらadidaの売り上げを支えるラインナップの一つですが、廉価版と高級ラインの80sの2種類があります。
オリジナルにさらに近づけるために、80sを再構築したのがこちらのRecon(リコン)です。


見た目は80sとほとんど変わりません。
貝殻のようなシェルトゥや3本ラインなど、80sと全く同じデザインです。
違いと言えば、まずはヒール周りで①ヒールロゴが無い②ヒールの内側/外側が起毛のフェルト と言ったところです。
あとは、通常の80sが7ホールなのに対して8ホールな点ですかね。


そして、80sの場合はゴールドのロゴがあしらわれているシュータンのロゴは、白地にブラックのシンプルなものに変更されています。



発売当時の写真と比べると、サイドの社名+商品名の位置は違いますが、ヒール周りは忠実に再現されているのが分かります。


代名詞ともいえるシェルトゥですが、きれいに作り込まれています。
昔は上履きっぽくて好きではなかったんですが、温故知新で最近は好きになりました。


クリームのソールも特徴の一つですが、3cmは結構厚めです。
元々がバスケットボール用のシューズですので仕方ないところではありますね。


シューレースは割とトゥに迫っていますが、そこまで古臭い感じがしないのは、SuperStarの完成度の高さの現れかと思います。



実は80sと比較して最も違いを感じたのは、革質です。
上品なシボ感を感じる良質なアッパーは履いていても気持ち良さを感じます。



現在の80sは7ホールですが、温故知新の8ホールを守っています。
レースは汚れやすい綿製なので、定期的な洗浄や交換が必要になりそう。


フェルト製でまとめられたヒール周りです。
他人と被る可能性が高いSuperStarですが、ヒール周りを強調して見せたいですね。
街中での遭遇率が極端に低いので、Reconで他人と被ることはほとんどありません。


インソックはホールド性の高いヒールカップを採用しており、クッション性もあって履きやすさを補完しています。



内貼りのフェルトは滑り止めの効果があります。
ただ、へたり易い材質なので、経年劣化が心配でもあります。
汚れが目立ちそうですね。


シュータンのロゴは白/黒でシンプルですが、ゴールドよりも奥ゆかしさがあって個人的には好みです。


派手さが無い分だけ市場では人気がイマイチなReconですが、革質/パーツ毎の機能/再現性など、どれを取ってもクオリティは相当高いです。
他人との被りの心配なくSuperStarを履きたい方にはオススメです。

2020年6月5日金曜日

Mackintoshのステンカラーコート(GM-006F)はスーツとの相性が抜群

Mackintoshのコートと言えば、所謂『ゴム引き』が有名ですが、最近ではロロ・ピアーナの『ストーム・システム』の方が人気のようです。 私自身もゴム引きコートを最近廃棄してストームシステムのコートに乗り換えました。 それが、このステンカラーのコート(Model:GM-006F)です。
膝丈のコートは1着持っていると使い回しがしやすくて、非常に便利です。

最初からけなしているようで嫌なんですが、防寒性はそれほど高くありません。 ただ、カジュアルではなく、オンスタイルでスーツの上から着用することを前提にデザインされているので、そこまで防寒性能は必要ないと言う判断なのかもしれません。 また、『ストーム・システム』と言うだけあって風対策はキッチリしており、高気密に織られたウール生地はほとんど風を通しません。 そのため、ダウンのような保温性は皆無ですが、一応ビジネスコートとしての最低限の防寒はできています。 スタイルとしては上から下まで細身にまとまっており、フレア感もありません。 私は身長183cmでサイズは40を着ているんですが、体格によっては42とか44が良いかもしれません。 スーツの上から羽織ることを想定してデザインされていることを考えると、ジャケットの分だけ膨らむわけですから、英国製のデザインアイテムとしてはちょっと珍しいくらいのスタイルだと思います。 ※イタリアンファッションでは普通のことですが・・・。
このコートの唯一の問題点は内ポケットが無いことです。
購入時にチェックし忘れて後から気づいたんですが、内ポケットが無いと一部のアイテムをのぞいてスーツに収納することなりますので、結構使いづらいです。
スーツでなくて、ジャケットも来ていないと、トータルの収納力は相当落ちますので、注意が必要です。

首周りはステンカラーと言うこともあって、大分スッキリしています。



ボタンには相変わらずブランドネームの刻印があり、しっかり主張しています。
水牛とかではないかもしれませんが、それなりの高級感はあります。
できればもう少し色の濃淡があったら良かったかなと感じます。


袖周りはベルトで抑えられており、実際にボタンで調整することはありませんが、アクセントとしては正統派英国ブランドらしい演出です。


ベルトのバックルは、おそらく木製かプラスチックのベースを周囲を革でカバーリングする形式を採用しています。細身でシンプルですが、地味ながらも質実剛健な英国紳士の雰囲気を醸し出しています。



最近の高級ダウンの大流行で、影が薄くなってきているMackintoshですが、ロロ・ピアーナの『ストーム・システム』を採用したことで、ゴム引きから新境地を開きつつあります。
今後も伝統を守りつつ、大胆な挑戦を続けて欲しいと思います。