2024年5月3日金曜日

NIKE TERMINATOR HIGH PRM は定番ながらもPRMの名に恥じない名作と認定します

 NIKE TERMINATOR HIGH PRMをご紹介します。
と書き始めましたが、私が紹介するまでもなく定番中の定番ですね。
Air JordanとAir Force1とDUNK HIGHに続く定番商品です。
ありとあらゆる媒体に詳細な解説が公開されていますので、私は私なりの解説、つまりは完全なる私見を書いていきたいと思います。

全体的にぼてっとしているのですが、フロントビューはそれなりに立派。
見た目が相当レトロ感を感じさせる仕上がりですが、なぜか古めかしい感じがしません。
アッパーの空気穴を見ると、どうしても真贋チェック(偽物はダミーの穴で、完全には開いていないそうです、見たことないけど)してしまいます。
ちなみに今回はスニダンで購入したので、チェック以前に本物ですが。

ちなみにカラーリングは、Phantom Blackに併せてPale Vanillaです。
そう、ただのWhiteではなく、Pale Vanilla。
毎回感じますが、カラー名称もNIKEはカッコいいですよね。
写真では分かりづらいかもしれませんが、アッパーの白い部分は、確かに白ではありません。まさしくPale、つまり青白っぽさを感じます。
トップの白い部分と同系ながら全く違う印象のクリーム色のアウトソールも、良い配色バランスです。


横幅があるのでぼてっとした印象を受けますが、甲高は比較的抑えめでその分だけシューレースはゆったり絞める感じですね。結果として、トップのホールまでレースを通すと結べないくらいしかレースは余りません。

構造的に「このスニーカーは、紐は結ばずゆったり履いてください」と言われているような気がします。開口部が開ききるような構造になってますね。結んで更にキッチリ締めたい人は、ちょっと苦労するかもしれません。


インソックは至ってシンプル。
レトロ感さえ感じるNIKEロゴのみです。
このロゴはネット上では「すぐ剥がれてしまう」と悪評が目立ちますが、ゆったり履くことが多いこのモデルならではの現象なのかも知れません。












アウトソールのパターンは全く変哲のないパターン。
ただ地面のホールド感はそこまで悪くありません。ほどよく掴んでくれている感じ。
そもそもエアーが入っていないので、クッション性はNikeの中ではあまり良くないレベルに属するかと思います。
アウトソールがそれなりに厚みがあるのに、クッション性がそこまで高くないのはNikeとしては珍しいですが、adidasのSUPERSTARやStanSmithに比べれば、硬さは感じないので快適に履けます。











個人的にはバックのこの大きなロゴがイマイチなポイントです。
ご覧の通り若干大きすぎる...。
まあ余り見える部分でもないので気にはしていませんが、フロントではないにしても余りにも大きすぎる印象です。












シューレースを黒白どちらにするかは相当迷いました。
元々は黒が装着されていますが、白も悪くありません。
結論として「付け替えるのが面倒」という安直な理由で、黒のまま使うことにしました。
この辺は好みの問題だとおもいます。












定番であるがゆえに街中で遭遇する頻度が高いTerminator High。
ただ、他人と被っていることが気にならないくらいの定番デザインなので、逆に新鮮さを感じるレベルです。そしてエージングが進むにつれて貴方独自の育ち方をしてくれるアイテムです。
財布に余裕があって、迷っているならTerminatorをおススメします。
大成功はしないかもしれませんが、間違いなく失敗はしない安定感は保証します。

2024年4月21日日曜日

オーダースーツSADAでスーツを作ってみた感想(忖度なし)

 廉価をセールスポイントにしているオーダースーツのお店はたくさんあります。
もちろん私のイチオシのビッグヴィジョンさんにように、実際安くて良いものを提供してくれるお店もたくさんあると思います。

そんなお店を開拓するために、ちょっと有名店でスーツを作ってみる実験的な試みをしてみました。
作ってみたのはオーダースーツSADA。お店も結構たくさんありますしHP上でも2万円を切る価格を謳っており、若者向けのお店だとは思うのですが、どこまでの実力なのかチェックしてみました。
最近メディアへの登場機会が多く、雑誌やテレビで目にする機会が増えた会社ですが、決して新興ではなく創業60年以上の老舗で、本社も千代田区岩本町(テーラーが多いエリア)です。お店の増え方を考えると決して斜陽企業ではなく、むしろライジングサンのように成長しています。つまり、商売がうまいか顧客を離さない魅力があるということ。後者あれば良いのですが、前者であれば2回目はないつもりで実験していきます。


前置きが長くなりましたが、今回のテーマは「夏でも暑くないシックなスーツを極める」ということで、生地はErmenegildo Zegna(ゼニア)のCOOL EFFECT(クールエフェクト)を選択しました。




























これがなかなかの優れもので、肌触りはサラッとしているのですが絶妙な柔らかさを維持しています。また、太陽光を反射するような特殊な加工がされているらしく、陽光眩しい季節に着用してもダーク系の生地でも色による帯熱を感じません。
さすがZegnaが「Cool」という言葉を使って清涼感を印象付けているだけのことはあります。

こちらが全体像です。
いつも通りシングル3つボタンで、色は黒に近いダークグレーです。
チャコールではなくダークグレー、ネイビーではなくグレー。うーん、不満です。
これはダーク系のCool Effectがこれしかなかったからなんですが、本来であればダーク系だけで2種類くらいは欲しいところでした。




























夏用に作ってますので当然ですがベスト無しの2ピース(ジャケット背抜き)で、諸般の事情でチェンジポケットや切羽も付けませんでした。「諸般の事情」については、最後に言及したいと思います。

パンツ裾はダブルで仕上げたのですが、裏地が若干波打っており、その分だけ着用時に開口部分が微妙に広がってしまう...。他のショップでも時折見られる現象なんですが、初めてオーダーするショップで発生すると印象は悪いです。
マシンメイドなのですが、機械を操作するのは人間なので技量が出てしまう分ではありますね。




























勿論、個体差(担当者の力量の個人差)なのかもしれませんが、こういう細かい部分はマシンメイドでも徹底して修正してほしい点です。また、裏地と表地のツラが揃っていない部分も多少見受けられ、縫製に関しては及第点には達しませんでした。

切羽ではありませんが、ジャケット袖口のボタンの縫い付けは良い感じに縫い付けられています。また、開口はしていませんがダミーのボタンホールもきれいな仕上がりで、このあたりは満足しています。




























それ以外のラペル周りの縫製もきれいに仕上げられており、芯地のスタンド具合は甘いですがマシンメイドにしては十分合格ラインを超える出来栄えと言えます。
手練れの職人の手縫いでなければスーツのラペル周りを立体的に仕上げるのは難しいので、パターンオーダーのショップで要求してはいけませんね(苦笑)。

接客について少し記載しておくと、比較的若い人が接客してくれたのですが、嫌な感じはしませんでした。
こちらがスーツに詳しいと気づくと、大抵の場合は①嫌な顔or困った顔をされる②卑屈な態度をとる の2択なんですが、そんなことは全くなく、明るい感じで「スーツお詳しいですね!」と接客してくれました。また、細かいリクエストにもなるべく無料で対応しようとしてくれたり、確認に時間がかかっても焦ることなく落ち着いた接客で安心して話せました。
おそらく初めてスーツを作る若者でも安心して任せられるでしょう。むしろ初心者は任せてしまえば楽かもしれません。


まとめとして書かせていただきます。
前半で書いた「諸般の事情」の答え合わせが、今回の実験の最終的な解答になっています。
思っていたより価格が高すぎる。
つまり、生地代やオプション代が高すぎて、最低価格以上のものに手が出ません。
生地はどうしても好みのものが欲しかったので(というか、それを我慢したらスーツを作る意味がなくなるので)その料金は我慢しましたが、オプション代に関してはいかんせん高価すぎて切羽でさえつけられませんでした。
HP上で大々的に価格を訴求しておきながら、生地のバリエーション(ブランドやモデル等)を載せておらず、詳しい人間が自分の要望をそのまま実現しようとすると、生地は相当高い&オプション代はもっと高い、結果として高額となってしまうでしょう(ビッグヴィジョンの2倍くらいの印象)。

20代前半の初心者サラリーマンが最低価格(約2万+税)でオーダースーツを作るのであれば選択肢としては最適解の一つになるとは思います(勿論、生地の選択の幅は狭いです)。ただ、エントリー層以外の人たち、例えばオーダースーツを数着持っていて、少しは生地やスタイルにこだわりを持っている(or持ちたいと考えている)人たちには不向きです。

なので、「オーダースーツSADAは価格に釣られて行くならいいが、賢く良質なスーツを買いたい人が行ってはいけない」というのが私の感想です(辛口)。

2024年4月9日火曜日

LARDINIのスニーカーはアイテムとして微妙

なかなか目にしませんが、LARDINIはスニーカーもリリースしています。
シャツやジャケットのイメージが強いLARDINIも、最近は周辺アイテムにも手を広げています。

カラーリングはアース系の色調でまとめられた大人な感じ。恐らく薄めの色調のボトムスに合わせることを意識して配色されたカラーリングです。これはLARDINIというブランドの購買層を意識すると、ある意味正解かなと思います。イタリアンブランドらしいオシャレなカラーリングです。

シルエットは至って一般的。幅も甲も中間的なサイジングが採用されています。さすが高級ブランドで、アッパーの素材は上質なスウェード、シューレースも縁取り付きの高級なものが使われています。当然ですが汎用の市販品は使わないほうが良いです。つまり、切れたら終わりですので大事に使いましょう。

 

これも高級ブランドあるあるですが、革靴のように左右両方分のシューバッグが付属しています。旅先に持って行って、現地で履きかえる際にはもしかしたら便利かもしれませんが、日常的に使用するものではありませんね。


アウトソールには、Vibramが採用されています。当然グリップは最強で滑る感じは一切しません。若干硬めの素材なので長距離歩行には不向きですが、安心感は盤石です。また、アウトソールにまで、アッパーのカラーリングを這わせているのは手が込んでいるなと感じます。






















バックにブランドネームを入れていないのも好感が持てます。ロゴマークだけでさりげなくLARDINI感を出していますが、わかる人しかわからないので強調しすぎてなく良い感じですね。

































シューレースホールの1つにブートニエールがあしらわれているのは、イタリアンブランドらしい遊び心です。



2024年4月4日木曜日

NIKE Air Jordan 1 MID SE CRAFTは普段遣いにはちょうどいい出来栄えの万能スニーカー

 NIKEは時々既存のAJシリーズにSE(つまりSpecial Edition)を追加します。
もちろんレギュラーラインナップではないので、発売したら原則2回目はありません。
最近人気がなくなってきてプレ値が崩壊しているAJシリーズですが、SEと聞くとどうしても欲しくなってしまう物欲王です。
Air Force1でも同様に物欲を発動してしまうことがあるので、注意が必要です。
※NIKEの公式ショップでAJ1のBy Youが発売されたら速攻買いますけどね!

今回ご紹介するのは、NIKE Air Jordan 1 MID SE CRAFT。
CRAFTが意味するのは「工作」とか「手技」といったところでしょうか。
カラーはObsidian。意味としては「黒曜石」なので、一番濃いネイビーが「黒曜石のような色」というカラーパターンという意味ですかね。

白系のスニーカーが多い自分の靴棚を眺めて、「濃色系が欲しいなー」と考えているときに、ネイビーベースのNIKE Air Jordan 1 MID SE CRAFTは、パズルのピースがピタッとはまるように物欲を刺激してくれました。


なかなかカッコいい立ち姿。
硬質なナイロンとスウェード素材に併せて、所々でパテントレザーが輝きを放っている構成もセンスが良いですね。このナイロンの硬さは!そうです、TUMIとかBriefingでも使われるバリスティックナイロンです!堅牢性と防汚効果は高いと期待できます。
オリジナルのモデルではないので、シュータンはスウォッシュではなくジャンプマンのデザイン。




























外側のスウォッシュには縫い付け糸を見せている状態。
スウォッシュのエンド部分がヒールカバーに隠れるようにデザインされています。
オリジナルとは若干異なりますが、ヒールカバーにはAJロゴ(ウイングマーク)が配されており、個人的には有りなデザインかと思います。


















内側には縫い目は無し。
アウトソールの淡いパープルカラーがチラ見できます。
全体的な配色としては大人しめで、大抵のボトムスにオールマイティに合わせやすいカラーにまとまっています。







アウトソールはご覧の通り通常のAJ1同様のパターンになっており、おそらくソールの構造や材質も通常モデルと同じだと思います。
他のAJ1同様に、履き心地はSBとかに比べると柔らか目です。ソール以外について、最初は全体的に硬さを感じるかも知れませんが、おそらくすぐに慣れるし履き癖で柔らかくなると思います。

















問題は、この切りっぱなしの履き口の開口部分です。
最近ちょいちょい目にしますが、スポンジが思いっきり露出しています。
SACAIとのコラボで販売されたBlazer Lowでも採用されていたデザインですが、若干不安です。なぜかというと、SACAIのBlazerは履いているうちに開口部のスポンジの厚みが徐々に広がっていくという症状が出始めているからです。
もちろん、特に困る事柄ではないですし、それもエージングの1つだと思えばいいのですが、革以外の部分の劣化はどうしても見苦しく感じてしまいます。
同様の症状が発生しないことを願うばかりです。

















ヒールカップに配されたAJロゴ、所謂ウイングマークは相変わらず秀逸です。
HighやMidの場合、AJロゴがボトムスで隠れてしまう位置にあること多いAJ1ですが、ヒール周りにレイアウトされていると外見で「AJ1!」と主張できて個人的には良いデザインだと思います。

最後にうれしいポイント。























黒のシューレースもデフォのオマケとして付属しています。
しばらくは白のシューレースで履くつもりですが、2-3年後に印象を変える目的で黒を使うことになりそうです。そんな時に自前で準備するのではなく、デフォで付属しているのは加点ポイントです(友人からの情報では最近のスニーカーは、色違いシューレース付属のケースがトレンドのようです)。


簡単にNIKE Air Jordan 1 MID SE CRAFTを紹介してきましたが、パテントレザーが使われていることが許せる人には、おススメです。「AJ1にパテント?ローテクでまとめてこそAJ1だ!」というこだわりをお持ちのスニーカーヘッズには許容されないデザインなので、悪しからず。
個人的にはワードローブのカラーリングが充実し、普段遣いに適したクッション性を持ち、目立ちはしないが、よく見るとAJ1という奥ゆかしさを兼ね備えたアイテムなので、「買ってよかった!」と実感できています。

2024年3月27日水曜日

Big Vision(ビッグヴィジョン)でパターンオーダーしてみた感想(その3)

 スーツ好きあるあるですが、同じようなデザインで同じような色で同じような柄のスーツを作ってしまいがちです。
私もご多分に漏れず、「濃紺、細身、3ピース」のスーツが多数あり、バリエーションの少なさに困ることがあります(自業自得ですが)。

そこで今回は意図的に普段は選ばない色調で生地を選んでみました。
ビッグビジョンさんは価格の割には生地のラインナップが多く、モノによっては時期によってなかったりするものもあるので注意が必要ですが、価格と自分のイメージを伝えればいい感じのものを探してくれるので便利です。そして別店舗にも捜索の手を広げてくれるので親切すぎます!

写真では分かりづらいと思いますが、グレー基調でうっすらとバーズアイっぽいラインが入ったものを選びました。




























「バーズアイ」=bird’s eye つまり「鳥の目のように小さい格子状の柄」を意味しています。遠目には認識できないけれど、柄が入っているのは認識できるレベルのさりげない柄がトラディショナル感を醸成してくれます。
元々はイギリス貴族が狩りに行く際に着るハンティングジャケットに多用されていたらしいので、バーズアイ自体は定番と言えば定番で、単に私が持っていなかっただけで世の中的には結構流通している柄ですね。

色調と柄はいつもとは全く違うものにしたのですが、それ以外のスペックは自分なりの定番で「3ピース、丸台場、チェンジポケット付き、細身」に仕上げています。




























ご覧の通り丸台場のラインもきれいに仕上げられており、ビッグヴィジョンさんの縫製力の高さを感じます。
生地ラベルが写っているので少し生地に触れておきますが、CANONICO(キャノニコ)のSuper120'sです。ただ、体感では100-110程度です。おそらく生地自体が柄を出すための織り分だけ厚みがあり硬さが出ているためだと思いますが、単純に「硬い」わけではなく、印象としては「芯がしっかりした柔らかさ」といったイメージです。
裏地はブルーシルクで落ち着いた印象にまとめました。少し派手目な色にしようかとも思いましたが、エンジとか白系にすると礼服っぽくなりそうだったので、抑え気味にブルーを選択しました。




























いつもお世話になっているビッグヴィジョンさんですが、唯一の不満はベストの仕様を決める際に必ず身頃の高さ(ボタンが付いている部分の高さ)を注意される点です。
私は高め(つまり喉元にベストの前身頃が近づいてくるイメージ)が好きなので、それを伝えるのですが、毎回「ボタンの間隔が空いてしまいますけど、大丈夫ですか?」と聞かれます。ご覧の通りそこまでスカスカ感もなく、個人的に違和感もないので毎回同様のオーダーをするのですが、毎回「大丈夫?」と聞かれます。おそらく教科書通りの接客なんでしょうが、「いい加減に覚えてくれー」と思います(笑)。

パンツ裾もいつもとは違い、シングルにしてみました。
トラディショナル感を出すためにダブルにするか相当迷ったのですが、シングル仕上げのスーツがあまり無いので、バリエーション優先でシングルを選択。ちなみに「細身」という部分は譲れず、今回も裾幅は18cmにしてもらいました。




























結果としては、ビッグヴィジョンさんにしては珍しい縫製ミスがあり、ウラ当ての生地が少し見えているような仕上がりになってしまいました(写真で見ると分かりづらいですが、左側部分の線が二重になっているところがそれです)。
ダブルであれば防げたわけではないと思うので、単に縫製担当者の技量が低かっただけだと思うのですが、ここまでノーミスで毎回オーダーをこなしてくれたビッグヴィジョンさんとしては残念な結果です。
接客してくれたスタッフさんからは「無料で修繕します」と言われたのですが、そこまで目立つ部位でもないので、そのまま受け取ってきました。

袖口は本切羽ですが、ここは糸のほつれなどは無く、全く問題はありません。




























完成品を見てちょっと後悔したのは袖ボタン。勢いでいつも通りの水牛ボタンを選んだのですが、本当は黒ベースのものにしてもっと主張しても良かったかなと後悔しています。
生地と同系色になってしまい、完全に埋没しているので、次回からの課題として気を付けようと思いました。


数回着用した印象としては、CANONICOのSuper120'sは思った以上に皺がつきやすく気を遣う生地でした。特に膝裏は注意が必要で、プレスは不要ですが、時々霧吹きで水分補給をしてあげないと皺が残ってしまうので、こまめにケアしています。ガーメントケースに入れたり、新幹線や飛行機で長時間座ることが想定される出張には不向きな生地です。
グレー調なので、当然ブルー系のシャツはマッチしません。シャツは基本は白一択です。


毎回100点満点のビッグヴィジョンさんにしては珍しく縫製が粗い部分があって少し驚きましたが、トータルでは生地も縫製もシルエットも全て満足しています。
コロナも落ち着いて出社する機会も増えていると思います。
新しい季節に新しいスーツを!とお考えの方には、ビッグヴィジョンさんはおすすめのオーダースーツショップです。

2024年3月23日土曜日

サムライジーンズ S5000VX21oz-60TH 21oz超極セルビッチデニム 色落ちレポート

何本目か分からないんですが、価格に惹かれて購入して1年余りが経ちました。

モデルは、サムライジーンズ S5000VX21oz-60TH 21oz超極セルビッチデニム 還暦。 代表の野上さんの還暦をお祝いして、価格もブランド21周年を記念して21,000円とサムライジーンズとしては抑え気味で販売されたモデルで600本限定だそうです。 糊を落とすための初回の洗濯から1回も洗濯せず、ただ履き続けた1年余り(約250回の着用)でどこまで色落ちが進んだかチェックしたいと思います。

こちらは購入時の写真ですが、パリッとしてます。











シルエットは一応「ミドルストレート」とか「細めのストレート」と言われていますが、普通に太めです。サムライジーンズはストレートの定義が若干太めよりなので、注意が必要です。





ポケット布袋には野上代表の直筆サイン入り。

特に嬉しいわけではありませんが、600本サインした努力に敬意を表して一応紹介しておきます。



ここから色落ちの状態を紹介していきます。

全体的にはバランスよくエージングが進んでいると感じます。

洗濯は糊落としの1回のみでそれ以降は1年以上洗濯をしていません。縮みは、まあ一般的な防縮加工なしのデニム同様ですね。レングスで88cmくらいまで縮みましたが、着用に問題あるレベルではありません。

閑話休題ですが、最近のサムライジーンズは比較的レングス短めな設定で、昔は糊落としの後も90cmくらいはあったんですが、今は2cmくらい短くなっている印象です。若干寂しい気がしまね。



腰回りですが、ヒゲが若干ぼんやりした感じになってしまっていて残念です。
おそらく、太めの設定のため腰回りがゴワついていて、その部分にも(線状の)色落ちが多くついてしまい、ヒゲが出ているのに目立たなくなってしまっているのだと思います。
今後色落ちが進んできたら印象がかわることを期待します。



膝周りは好印象です。
ライフスタイル的に膝をつくシチュエーションはあまり無いので、そこまでガッツリ落ちていませんが、放射線状の色落ちも若干出ていますし、これも生活の証なので良しとしようと思います。



裾はそこまで激しく色落ちしていません。
というより、他のモデルに比べると極端に色落ちが少ないです。
理由はいろいろ考えられるのですが、おそらく身長(というより足の長さ)に対して丈が若干短めなので、あまりこすれることが無かったためと思われます。


残念ながら、生地が若干弱いのか後ろ内側にほつれが生じています。
色落ちとは直接関係ありませんが、価格設定的にこうなってしまったのか、個体差なのか、私の履き方なのか分かりませんが、1年程度で裾にほつれが生じるのは寂しい限りです。
他のモデルでは早くても2年以上履かないとほつれが生じることがなく、頑丈さについてはサムライジーンズを信用していたのですが、その信用も若干揺らぎます。









お尻周りについては、最も大人しい仕上がりになっています。
いつも右側のポケットにスマホを入れているので若干アタリが着き始めていますが、それ以外は特筆すべき点は特にありません。革パッチにも特に異常はありませんでした。

最もきれいに色落ちがでているのがハチの巣でした。
椅子に座っているときに足を組むことが多く、膝を曲げる頻度も相当多いと思うのですが、250回程度の着用でかなりきれいに色落ちが進んでいるので、ここだけは大満足です。

結果として後ろ全景が最も美しい仕上がりになっています。
ふくらはぎ周辺も回数相応の平面的な色落ちをしています。
他の部分は立体的な仕上がりを期待したいのですが、ふくらはぎだけは平面的にのぺっとした感じに薄くなっていくのが個人的には好みです。

















最後にまとめ的なことを書きますが、個人的な感想としては不満なアイテムです。個人的な採点では、色落ちは70点で、アイテムとしては50点くらいです。随所に着用による棄損が見られるのは仕方ないのですが、1年程度で生じるレベルではないくらい棄損していたり、全体的なシルエットも曖昧で、「体型的に似合う人いるのかな?」と疑問符がついてしまいます。

色落ちは完成しない芸術品のようなもので正解がありません。ただ、ジーンズとしての完成度が低すぎて、価格に惹かれて購入し育成に時間をかけたことを若干後悔しています。「とにかくサムライジーンズを一度履いてみたい」という殊勝なかたにはおすすめですが、私にとっては「細めに偏ったワードローブに疲れて、たまにはワイドなデニムを履きたい」と思ったときに避難先くらいの位置づけになってしまうアイテムです。




















2024年3月20日水曜日

NewBalanceのスニーカーはどのモデルも好きだけどレザーの996はやはり最高の仕上がり

 タイトルの通り、New Balanceのスニーカーは一部の特殊なモデルを除いて、どれも甲乙つけがたいです。

当然私も何足か保有して日常使いしていますが、そんな中でもM996MUA(996誕生30周年記念限定モデル)は欠点が見つけにくい逸品です。

ご覧の通り、フロントからのフォルムはスタイリッシュながらも無骨さを感じるもので、1000番以降の型番に比べるとややぼてっとしてはいるものの、全体的にデザイナーさんの力量を感じさせる仕上がりになっています。全長と幅のバランスが非常に秀逸。

また、革質はキメが細かく柔らかい上質なもので、安価なレザースニーカーとは一線を画していると感じます。あえてメーカーやブランド名を出さないですが、よくある硬いだけのレザーではなく革質にまでこだわるNewBalanceの老舗としての矜持を見せてくれています。


アウトソールは当然一般的な996と同じものが使われていますが、定番なので履き心地に関する詳しい感想は書きませんが、1300ほどフワフワせず500番代ほど固くないというものです。「996に慣れると他の型番履けなくなる」というフリークほど強くおススメする気はありませんが、誰もが履きやすさを感じる柔らかさとグリップを感じられると思います。


「甲高な日本人の足型には窮屈」と評価する人もいなくなないですが、シューレースの締め方次第で調整可能な範囲だと思います。私も甲高なタイプですが、まったく苦になりません。

ちょっと気になったのが、ヒール周りを中心に接着剤の漏れが散見される点です。

どうしてもある程度は発生してしまう問題ですが、他のモデルに比べると若干多い気がします。個体差があるでしょうし、剝がれているわけではないので、履いているうちに気にならなくなってくるのですが、新品の状態でチェックしていくと、どうしても気になってしまいます。


全体的に非常にバランスの良い優等生スニーカーを探しているならおススメです。おそらく新品では見つからないですが、中古でも程度が良ければ即買いの逸品です。