2015年2月21日土曜日

Crocektt&JonesのMonkton(シングルモンクストラップ)

Crocektt&Jonesのシングルモンク Monktonをご紹介します。


従来のOEM路線から独自ブランドの推進に方針転換し、日本で大ブレイク中のCrockett&Jonesですが、成功の要因はUAやSHIPSなど有名セレクトショップとの積極的なコラボ戦略の展開にあると思います。


外観
ラスト348は300番台の中では比較的甲高ですが、プレーントゥということもあって一般的なロングノーズに見えます。
コバは普通に張り出していて、それほど攻めた印象は受けません。



















所謂レギュラーラインなので靴底はチャネル仕上げですが、丁寧な仕上げで雑な印象は受けません。
HDDからハンドグレードのAudley購入時に撮影しておいた写真を探して比べてみたのですが、さすがにオークバーグの優美さには勝てませんが、レギュラーラインも負けていないと感じました。




ちょっと気になったのは、ちょうど同じ時期に下ろしたShetlandFoxのアバディーンと比べると、底の減り方が若干早い・・・。ちなみに下ろす前に塗布したオイルは両方ともタピールですので、環境差によるものではありません。
そもそもアバディーンは半カラスで縫い目は伏せてありますので、比較する事自体がナンセンスなんですが・・・。









つま先は、ゆるやかな立ち上がりのチゼルトゥです。















革質
原則タンナーを公表しないcrokett&Jonesですが、見た感じはキメも比較的細かく良質なカーフに見えます。
クリームの飲み込みもワックスの載りも悪くありませんので、たまに見かけるキップに近いカーフではないと思います。















履き心地
初回から長時間履いてもボールジョイントや甲に痛みをほとんど感じない・・・やっぱりクロケは良いなぁ~と感じ入っていると・・・踵の立ち上がりに痛みが!一般的な英国靴に比べると、ヒールカップが若干小振りです。パリラスト同様348も日本人向けなのかもしれませんが、337よりもほんの少しだけヒールカップが小さいイメージです(実際Audleyを下ろした時には踵に痛みは感じませんでした)。
ただ、革質が良いのか何度か履いている内に慣れてきました。
そして10回目くらいからは、クロケ特有の包み込む感じを堪能できます。



編集後記
同価格帯の国産靴と比べると、縫い目の間隔や底の仕上げが雑な個体が時々見受けられる英国靴ですが、crokett&Jonesは会社が大きくなってもモノ作りの伝統を守り続けている良い会社だと思います。ラストが私の足にあっているというのもありますが、個人的には高評価。これからも大事に履き続けたいと思います。

2015年2月14日土曜日

Union Imperial U1522(ユニオン・インペリアルのローファー)

ユニオン・インペリアルのローファーをご紹介します。


世界長ユニオンが展開するいくつかのブランドの中で、所謂『九分仕立て』をウリにする『ユニオン・インペリアル』ですが、同社は他にもSofice&SolidやMila Schonなどいくつか特徴のあるブランドを抱えています。


外観
一応3Eという表記になっていますが、それほど幅広なイメージはありません。おそらく、ボールジョイント部分以外を絞って、太めのイメージを払拭することに成功していると思います。
※もちろん全体的に太ければ履き口が笑ってしまって仕方ないと思いますが・・・。
最近よく見かける超ロングノーズに比べると、それほど長くはありませんが、程良くシャープな印象を持てるノーズになっています。





















ちなみにインソールとアウトソールの両方に「これでもか!」といわんばかりに、Handsawn Weltedの文字が刻印されています。













※アウトソールの写真は購入時にとりわすれたので、割愛します。


革質
アノネイ社の革のようですが、「当社独自の染料で」という訳の分からない説明付きのCalfです。
それって、もはやアノネイではないのでは?と思ってしまいますが、世界長のバイヤーさんも素人ではないのだろうから、一応信じています。
ブラッシングする前の写真なので、若干ホコリが浮いていますが、見た目はそこそこキメの細かい良い感じの革です。

















履き心地
九分仕立てということで、大した沈み込みは期待できないと考えていましたが、履いているうちに多少は沈むようです。勿論、練りコルクを中物に使用した英国製の高級靴に比べれば大したことはありませんが、試着の際に余裕があるサイジングで選ぶと、後で緩くなってしまう可能性もありますので、お気を付け下さい(スリップオンの基本か・・・)。
しかし、最近の国産靴のご多分にもれず、このローファーも甲が低いです・・・。甲高の私にとっては結構長くツラい期間が続きました(トホホ)。



編集後記
阪急メンズ館など、百貨店でも取り扱いが増えているユニオン・インペリアルですが、一部の機械作業(一部のラインの製造?)を中国で行ってコストを抑えているという話を某店店員さんから聞いたことがあります。
ただ、このローファーもそうですが、Premiumというラインの商品は全てアノネイ社Box Calfを謳っていますし、履いた印象も雑な感じは受けませんでした。
総合的には合格ラインをクリアした国産名靴だと思います!

2015年2月11日水曜日

メーカーズシャツ鎌倉のシャツ

メーカーズシャツ鎌倉のシャツをご紹介します。

既成のシャツメーカーとしては珍しく直営店舗をいくつか運営されていて、都内にも数カ所お店がありますので、非常に購入しやすいです。

店舗
今回は会社の近くということで東京駅前の丸ビルB1Fのお店に行きました。
詳しくはHPをご確認いただければ最新情報が分かりますので、どこにお店があるかの詳述は避けますが、都内各所にありますので東京在住であれば選択肢は十分です。

接客
以前新橋にお店があったときに一度伺ったことがあるのですが、その際の接客はお世辞にも丁寧とは言えませんでした。
「シャツを探してるので計って欲しいのですが」
「お客さん手が長いですねー、うちでは合うのが無いかも」(終了)
こんな感じで、全く好印象は無かったのですが、丸ビル店の女性スタッフのかたは非常に丁寧な接客で、一生懸命シャツを探してくれました。
今回は細番手の指名買いだったのですが、イヤな顔一つ見せず、300番手から200番手、110番手と徐々に太さを上げて親切に商品を裏から持ってきて、見せてくれました。

200番手のシャツ
今回購入したのはこちらの200番手のセミワイドブルー(シルエットはタイトフィット)です。





















さすがに200番手の双糸(但し撚りあわせた2本の糸を更に撚りあわせた所謂4PLY)だけあって、光沢感はまばゆいばかりです。
また、生地の良さだけでなく、このシャツには随所にメーカーさんの工夫が盛り込まれています。





















その一つを紹介すると、こちらの第1ボタンです。
頻繁に着脱する第1ボタンなので、他のボタンと比べて若干小さめなものが付いています。
※ちなみにボタンは白蝶貝です。

残念なのは、こちらの200番手はまだラインナップがキッチリ揃っていないようで、襟/柄/織り方/フィットの違いで14種類しかないところですが、今後に期待です。

110番手のシャツ
ついでと言っては失礼ですが、もう1枚110番手のシャツも一緒に購入しました。
















こちらは私の好きなボタンダウンにしてみました。
200番手同様にヘビロテアイテムになりそうです。



編集後記
メーカーズシャツ鎌倉では、シャツの袖口と襟を修理してくれるサービスがあるそうです。
詳しくはHPでご確認ください。身頃に目立った損傷が無くて、愛着があるシャツであれば、利用してみては如何でしょうか?