2025年8月6日水曜日

Nike Air Jordan 12 ”Playoffs”はスニーカーヘッズの注目を集めること間違いなし

Air Jordanシリーズの中でも価格高騰が半端ないAJ12ですが、その中でも高価格帯に位置する”Playoffs”です。
ここまで価格が上がってしまうと、街中でも誰かと被る可能性は極めて低いですし、ふらっと立ち寄ったスニーカーショップでの注目度も非常に高いです。優越感もありますが、若干複雑な気分です。



1. リリース概要

  • モデル名:Air Jordan 12 Retro “Playoffs”

  • オリジナル登場:1997年。マイケル・ジョーダンがシカゴ・ブルズでNBAプレイオフを戦った際に着用し、「Playoffs」との通称が生まれました。

  • 復刻履歴:2004年、2012年、2017年ローカットが登場。その中でも2022年春に25周年を記念してハイカット仕様で約10年ぶりの本格復刻が実現しました。写真は22年復刻版です(かつて2004年復刻版も所有していましたが、見事に加水分解してしまい、廃棄処分となりました)。

  • 発売日

    • 日本・アジア・欧州:2022年2月19日(土)

    • 米国:2022年3月11日(金) 

  • 定価:米国では $200、国内では 税込24,200円で販売されました。


2. デザインと構成

カラーブロック

  • アッパーはブラックのタンブルレザーを主体にし、ミッド/アンダー部分はテクスチャードなホワイトのマッドガードでコントラストを演出。全体にシンプルながら強烈な存在感を持つ2色構成です 。このタンブルレザーは肉厚で相当高品質です。正直屋外での着用をはばかられるレベル。

  • ブルズのチームカラーである赤(Varsity Red)は、シュータンやヒールタブのジャンプマンロゴ、スパインのラベルや「23」の刺繍として控えめに配され、アクセントとなっています。

素材/ディテール

  • アッパーには質感豊かなタンブルレザーが用いられ、プレミアムな風合いと耐久性を両立。ホワイト部分には細かいリザード風のテクスチャで立体感をプラスしています 。個人的にはAJシリーズの中で最も手触りの良い質感のレザーかと思っています。ちょうどよい塩梅の凹凸感と硬軟両方感じられる革質は、他のモデルでは味わえません。

  • トップアイレットにはメタリックシルバーのフック式金具を配置。2022年復刻では原作と比較してややダークな仕上げが見られます 。

  • シュータンには “TWO 3” の刺繍、ヒールタブには “Jumpman” タグおよびエンボス加工された「23」の数字入りなど、細部までオリジナル再現が追求されています 。

テクノロジーとパフォーマンス

  • Zoom Airエアユニットを初めて搭載したモデルで、前足部から踵まで優れた反発性・クッション性を提供。ティンカー・ハットフィールドの設計による洗練された美と機能性の融合を象徴する一足です。

  • ミッドソール内部にはカーボンファイバー製シャンクプレートを内蔵し、安定感と剛性を確保した構造になっています。

  • アウトソールはヘリンボーンパターンのラバーを配置しており、コート上でのグリップ性能も高水準です 。






3. 歴史的背景とエピソード

  • 1997年NBAプレイオフジョーダンが実践で着用したことにより“Playoffs”という名称が定着。そのプレイオフランで多数の試合をAJ12で戦ったことが、ファンにとって象徴的な思い出になっています。実はこの”Playoffs”は、ファンの間でも根強い人気を誇るモデルである所以でしょう。

  • 初登場以降、ジョーダン12自体が「旭日旗」のような放射状ステッチデザインや、女性靴から着想されたラストに基づくシルエットなどで、高い評価を獲得してきました。


4. 履き心地と評価

  • WearTestersによるレビューでは「極端に派手ではないが歴史と意味を踏まえると価値が高い」とされ、「快適性、ノスタルジック感、スタイルの面でも満足度が高い」との評価です。

  • 多くのレビューで、サイズ感は標準的。しっかりしたホールド感とともに適度なゆとりもあり、長時間履いても快適との声が多く寄せられています。

  • 実際履いていてもホールド感の割には疲れをあまり感じない、言語化すると「見た目と履き心地のバランスが非常に良い」という言葉が当てはまる良作と感じています。


5. コーデ提案

  • カラーはほぼモノトーン+赤のアクセントのみなので、シンプルな黒・白・グレーのスタイリングと非常に相性が良い

  • ジーンズ+スウェットやカーゴパンツといったストリート系だけでなく、ダークトーンのスラックスやジャケットスタイルとのミックスでも馴染む万能モデルです。

  • 黒ベースのため、ファッションの主役としてまたは足元に締まりを出すアイテムとして活躍できます(黒ベースのアイテムは大体なんにでも合わせやすいですが...)。


6. 総合評価とまとめ

「Air Jordan 12 Playoffs」は、AJシリーズ中でもNBAプレイオフという歴史的瞬間に象徴されるモデルであり、ティンカー・ハットフィールドのデザインによって次世代のスニーカー文化にも影響を与えた一足です。
2022年の復刻版は当時の仕様を忠実に再現しつつ、素材感やディテールに現代的な品質が加味されています。
価格に対して見た目、履き心地、ストーリー性を兼ね備えたバランスの良い仕上がりで、Jordanヘッズやコレクターにも層広く支持されるモデルと言えるでしょう。


2025年8月4日月曜日

Nike Air Jordan 2 Pythonの重厚感はもはやスニーカーを超越

 職業柄「Python」と聞くと蛇ではなく、プログラミング言語を思い出してしまうのですが、こちらは蛇革をイメージしてデザインされたNike Air Jordan 2 Pythonです。手に取った瞬間にものすごい重厚感に圧倒されます。

1. リリース概要

  • モデル名:Air Jordan 2 Retro “Python”

  • 発売日:2024年1月20日

  • 価格:米国定価175ドル。

  • バリエーション:同シリーズでローカット“Low Python”(DV9956‑100)も2024年2月7日に発売予定。




2. デザインと素材・特徴

ヘビ柄(パイソン)オーバーレイ

  • アッパーのサイドパネルには、グレーの型押しパイソン柄レザー使用され、エキゾチックな印象を演出。これは1987年のNike「Air Python」へのオマージュです。

  • パネルの質感はスムースホワイトレザーとの対比が引き立ち、洗練された大人のアクセントとなっています。

カラーパレット

  • ホワイトレザーをベースに、ライナー・タン・ヒールタブにブラック、ロゴやスタビ部にレッド(Nike表記)、ミッドソールはベージュ寄りの**“Sail”トーン**、アウトソールはCement GreyNeutral Greyの組み合わせ。

  • ミッドソールの黄ばみ風仕上げが、レトロ感と味わいを加味しています。

ディテール

  • ヒールには控えめなNikeロゴをレッド刺繍。タンには同じく“Wings”ロゴが配置され、AJ2伝統のミニマルなブランディングを継承。

  • 靴紐アイレット部分はベージュがかった色味でヴィンテージ感を演出。

構造とテクノロジー

  • オリジナルと同様、滑らかで上質なレザーアッパーとパッド入りライナーにより快適性を追求。

  • ミッドソールは軽量なEVAベースで、当時のJordan設計思想を忠実に再現。ギャム時代のイタリア製オリジナル仕様の精神を継承しています。


3. 歴史と背景

  • 初代Air Jordan 2は1986年に登場。イタリア製で、洗練されたデザインと高品質な素材を特徴とする“ラグジュアリー志向”のシグネチャーでした。

  • 本作「Python」は、Nikeが1987年にリリースした“Air Python”への敬意を込めたカラーアレンジであり、AJ2とPythonシリーズとのクロスオーバー的展開です。

  • Air Jordan 2自体は長年“評価の低い兄弟モデル”とされてきましたが、近年はAblohとのコラボなどで再評価されつつあります。


4. 履き心地と反響・評価

フィット感と快適性

  • 多くのAJ2ファンからは「標準的なサイズ選びで問題なしとの意見。またしっかりと足を包む設計のため、安定感のある履き心地が期待できます。半面見た目の重厚感通り、若干の重さを感じる履き心地です。


5. スタイル提案・コーディネート

  • モノトーン基調の服装との相性が良く、ブラック・ホワイト・グレーのアーバンカジュアルスタイルに自然に溶け込みます。

  • アウトドアテイストよりは都会的・洗練されたコーデに適しており、ジーンズ、チノ、ブラックパンツなどと合わせると引き締まります。

  • パイソン柄のアクセントを活かして、あえて控えめなトップスと合わせるスタイルも効果的。


Low Pythonモデル(2024年2月7日発売)も展開されており、よりバリエーション豊かに選べるようになっています 。個人的には綿製のレースに若干違和感を感じますが、別の材質の尖ったレースを使うと、逆にやりすぎ感も出てくるのでこれはこれで有りかなと思います。

2025年8月1日金曜日

New Balance U998GRは安定の歩きやすさを提供してくれる最強ツール

996と1300~1400シリーズが大好物な私ですが、今回は996亜種の998のご紹介です。アウトソールの違いから、996とはまた一味違った履き心地を提供してくれる一足です。



1. リリース概要と背景

  • モデル名:New Balance U998GR、カラー「Grey/Silver」

  • 発売日:2023年5月12日(日本・北米共通)に一部直営・正規取扱店舗および公式サイトでローンチ。

  • 発売価格:米国では約 185 USD日本国内では税込37,400円

  • 1993年初登場の名作 “998” の誕生30周年モデルとして、Made in USA 工場で製造された特別復刻。


2. デザイン・素材・構造

カラースキームとルックス

  • クラシックなミディアムグレーとシルバーを基調にした、落ち着いたグレートーンの配色。



素材・アッパー

  • ピッグスキンスウェードとメッシュのコンビネーションを使用。高品質かつ通気性のある構造で、Made in USAならではのクラフトマンシップを感じさせる仕上がり。

  • 「N」ロゴやヒールタブにはリフレクティブ素材を配し、ディテール性と視認性をプラス。


ソールユニットとテクノロジー

  • Abzorb(アブゾーブ)クッショニングを初搭載したソールを備える998シリーズ。その優れた衝撃吸収性能と反発性によって、履き心地・性能ともに高水準。

  • スリムな SL‑1ラスト を採用し、洗練されたシルエットと高いフィット感を両立しています。個人的には996よりも遥かに細身でスタイリッシュに感じます。









3. 履き心地・評価

サイズ感・フィット

  • 足入れはスリムでややタイトめながら、柔らかくしっかりとフィットする印象。履きやすさとホールド感の両立がこのモデルの強み。

  • 初代998のファンやロングライトランナーなど、機能性を重視する層の支持も厚い印象です。

スタイル評価

  • 「998 Grey」カラーは定番としての完成度が高く、万能なスタイル適性を持つという声が広がっています。

  • カラートーンが抑えられている分、カジュアルからきれいめまで幅広いコーデにマッチする点が評価されているようです。

  • スニーカー投稿でも「998、576、996と並ぶ周年組が揃った」と話題に。実際の出品相場では定価近くで購入された例も多く、#スタイリング共有 などでも高評価の意見が目立ちます。


4. 歴史とエピソード

  • ニューバランスの起源は1906年、ボストンで足の矯正靴を手がけたメーカーとして創業。以来「New(新しい)Balance(バランス)」というブランド名に込められた理念を基に進化を続けてきました。

  • 998は1993年にリリースされた990シリーズの5代目シリーズで初めてAbzorbを搭載し、ランニングシューズとしての革新性を示したモデル。

  • 30周年の節目となる2023年に、“U998GR”はオリジナルカラーを忠実に再現しつつ、Made in USAの本格仕上げで復刻された、スニーカーヘッズにとって特別な一足。


5. コーデ提案・活用例

  • モノトーン〜ニュートラルトーンのアパレルと相性抜群グレーデニム、カーキパンツ、クリーム系チノなどに自然に溶け込むカラーリングです。

  • 素材感が高級なので、ジャケット+パンツのきれいめスタイルからカジュアルセットアップまで汎用性が高く、シーンを選ばず着用可能

  • シューレースはホワイトでクリーンな印象にまとめたいところですが、ブラックやグレー系で統一しても落ち着いた大人っぽさが演出できます。


6. 総合評価

U998GR(Grey/Silver)は、1993年に誕生した名機「998」の30周年を記念した、Made in USAによる忠実なOG復刻モデルです。
落ち着いたグレーとシルバーの配色は時代を選ばず通用する洗練された美しさを持ち、Abzorbクッション、SL‑1ラスト、ハイクオリティな素材によって、履き心地も機能性も妥協のない一足です。

単なるリバイバルにとどまらず、ブランドとモデルの歴史を体現するスニーカーとして、コレクション性、実用性、ストーリー性を兼ね備えた価値ある選択と言えるでしょう。