2021年9月18日土曜日

大丸でシャツを仕立ててみた感想(初めての百貨店シャツオーダー)









数年前ですが、知り合いにお仕立券付きシャツ生地を頂いたので、その際に作ったシャツの感想を記載しておきます。
『シャツ生地』と書きましたが、実際に生地を貰ったわけではなく、チケットだけ貰ってあとは店頭で生地を選ぶシステムです(当たり前か)。
お店は大丸の東京店です。
全部で3枚作ったのですが、そのうちの1着がこちらです。
余り作ったのことのない、ブランド生地であるLANVINのストライプを選びました。
自分のお金で作っていないと、結構攻めた柄を選んでしまいますよね。
本当に着る機会があるのかというくらいのピンクストライプです。



袖はクレリックでダブルカフスに仕上げました。
これも普段遣いであれば絶対に選択しない仕様です。
パーティーにでも着ていくのか?と言われても仕方ないくらいの派手な仕様ですが、どうせ貰い物なのでワードローブにない形を選んでしまいます。












ただ、さすが大丸だけあって私の気持ちとは裏腹に、縫製はしっかり丁寧です。
国内一貫縫製とのことで、北関東の老舗工場で万全の検品体制の下、制作されているとのことでした。
サイズ取りや袖と腕生地の付け具合も完璧で、おそらく工程終了ごとに計測や縫い目のチェックを行っているのでしょう。

襟周りも縫製は完璧でしたが、職人さんの技巧に若干驚いたのはスナップボタンの付け位置です。
まっすぐ襟を落とした位置ではなく、スナップを付けると襟全体が微妙なカーブを描くような位置にスナップの付け元がレイアウトされているのです。
他のスナップダウンのシャツと比べても、どういう仕組みなのかイマイチ分かりませんでしたが、ネクタイの有無にかかわらず、襟元を美しく魅せるために長年にわたって培われてきた技術の現れです。



ガジェット部分には特に別布は無し。
個人的には唯一の不満点ですが、人から見える部分ではないので、まあ気にはしていません。



















































ボタン周りも特に不満はありませんが、シンプルな縫い付けに拍子抜け気味。
カラス縫いとまではいかなくても、もう少し交差点を増やすなど手の込んだ縫い方をしても良いのでは?と思います。
ただ、ボタン自体もデフォルトで上質ものですし、ボタンホールの縫製も丁寧な手技でしたので、まあ許容範囲です。































店頭で価格をチラ見すると、普段作っているシャツよりも同カテゴリーの生地でも1.5倍くらいの価格帯で展開されている大丸のオーダーシャツですが、値段に見合った仕事はしてくれます。
ただ、個人的には価格も含めた総合評価では、やはり専門店のほうが上ですね。
自分のお金で百貨店でシャツのオーダーをしようとは思いません。

ご興味あって経済的に余裕があるかたは、ぜひ百貨店オーダーにチャレンジしてみてください。

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