2019年4月1日月曜日

ブルガリ ディアゴノプロ SD42Sの機能美は秀逸

ブルガリの時計は機能よりもデザインが評価されるケースが多いです。 ここ数年、どのメーカーもケース、文字盤、ブレスなど様々なポイントで斬新なデザインを取り入れる傾向が見受けられますが、ブルガリに関しては「ここ数年」というより常に挑戦し続けている感があり、好感が持てます。 そんなブルガリのラインナップの中で、機能美を持ったモデルとして密かに人気を集めているのが、ディアゴノ プロフェッショナル スクーバ (Ref.SD42S)です。 最大深度2,000m(6,570ft)という伝家の宝刀を提げて発売された当時は時計情報誌の紙面を堂々と飾る銘機で、今でこそ深度1,000m超えの時計がチラホラ見られますが、当時としてはROLEXのSea-Dwellerと並び称されるモデルでした。
私がこのモデルを気に入っている最も大きな理由は、やはり機能を取り込んだブルガリ独特なデザインセンスです。 ケースを正面から見ると、一般的な時計に比べてベゼル部分が相当に大きく取られるているのが分かります。
水圧からムーブメントを保護するために必要な処置としてそうなっているのでしょうが、風防ガラスから文字盤までの深さがより強調される構造になっており、いかにも「特殊な時計」といった雰囲気を醸し出しています。
それでいて、無骨な雰囲気の中に優雅な構造が際立つように設計されているあたり、まさにブルガリの真骨頂と言えるでしょう。 一応スキューバウォッチなので、ベゼルは回転するようになっていますが、正直回したことはほとんどありません。 実際回してみると、Rolexの回転ベゼルよりも1分毎の「カチッ」と言う感触が強いので任意の位置で止めやすいです。
ブレスはラバーでDホールディングバックルで留める形になっています。
このバックルは留めるための穴にゴミが溜まりやすいので、要注意です。
長期間クリーニングを怠ると噛み合わせが悪くなり着脱に苦労するようになりますので、最低でも半年に1回は掃除してあげた方が良いでしょう。
※この噛み合わせのパーツにゴミが溜まりやすいです。

ムーブメントは、ETA2892Aをベースにクロノメーター基準を自社でクリアしたモノを採用しており、その性能はお墨付き。
また、個人的にはガッチリしたリューズガードも気に入っています。

高機能スキューバウォッチだけあって、ヘリウムのエスケープバルブも備えていますが、何とく「押せる」感がする機能美の一つです。

いくつか保有している機械式時計の中で日差が最も小さいのが、このディアゴノ プロフェッショナル スクーバです。1週間通常に使用して2秒くらいしか進みません。
勿論、個体差もあるとは思いますが、頑丈なケースに保護されたシンプルな3針構造のETA社製ムーブメントでズレる要素はほとんどありません。
ブレスがラバーなのが個人的には改善して欲しいポイントではありますが、それ以外は完成度が高い良い時計と感じています。

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