ビッグヴィジョンでは、よくスーツをオーダーするんですが、今回はシャツをパターンオーダーしてみました。
結論だけ先に書いてしまうと、十分合格点を出せる満足のいく仕上がりでした。
今回使用した生地はTHOMAS MASON(トーマス・メイソン)で、タグに記載がある通り18世紀創業の超老舗メーカーです。英国王室御用達のブランドでもあります。
AlbiniやCANCLINIも好きですが、一流の生地メーカーの中で個人的には最も好みの柄が多い会社です。
色はパールホワイトで若干光沢があり、柄はご覧の通り杉綾織です。
THOMAS MASONの良いところは、ただの杉綾ではなく模様に凹凸をしっかりつけているところです。
近付いて見ないと分かりませんが、非常に芸が細かいですね。
ボタンについても最高の仕上がりで底光りする光沢(白蝶ではなく高瀬貝)に、3mm以上の十分な高さもあり高級感があります。
ボタンの縫い付けも手が込んでいて、通常十字に縫い付けるところを、鷹の爪のように1ヶ所から三方に延ばして縫い付ける(『千鳥』と言います)ことにより、強度を高めて傾斜を欠けることにより着脱が容易にできるようにしているところが凄いです。
袖口の縫製も雑な感じは一切ありません。
スタッフさん曰く国内機械縫製とのことですが、良い機械を使っているのと、技術者のテクニックが相当熟練されたものであることが伺えます。
ガジェット部分に裏から五角形の別布が当てられ、強度アップの為にどうやら二重に縫ってあるようです(写真では分かりづらくてすいません)。
この辺も品質に対するこだわりを感じます。
秀逸だったのが襟周りです。
個人的なこだわりで、襟に立体感が無いとシャツをオーダーしている意味が無いと考えてしまうくらい襟まわりのデザインを重視していますが、ビッグヴィジョンのシャツは完璧にスタンドしています。
しかも立っているのは第一ボタンの周辺のみで身頃はキレイに身体に貼りつくような計算がされています。
手で縫っているのでなければ、余程最初のデザインが良くなければ出せる立体感ではありません。
感服です。
肩周りの縫製も完璧です。
あえて欠点を探すとしたら、身頃と腕の接合部分に杉綾の柄がキレイにのっていないと言う部分でしょうか。
勿論、そんな細かいところを気にする必要はありませんが、他の部分は完璧すぎて怖いので、執拗なまでに細かくチェックした結果としてお考えください。
ヨーク(背中上部の縫い合わせ部分)についても、キレイに仕上がっています。
凄いなぁと感心したのがヨークのセンターラインの接合部分です。
ヨークにセンターラインをとること自体が縫製の手間がかかるのでなかなかお目にかからないんですが、背中の立体感(=着心地アップ)を追求すると必要な作業になるんですよね。
これが非常に美しく仕上がっていて、涙が出そうでした(笑)。どうやら『スプリットヨーク』と言う技法で、超高級テーラーでしか採用されないようです。
気になる価格ですが、Thomas...
2019年5月14日火曜日
2019年5月7日火曜日
Air Jordan 11 の72−10モデルには、屋外使用がはばかられる高級感がある
Posted on 18:51by SAMURAI Blog with No comments

以前ご紹介したNIKE Air Jordan 11 Retro(Low)ですが、今回ご紹介するのは『72−10モデル』です。
この数字にどんな意味があるのかと言うと、マイケル・ジョーダンが活躍していた頃のNBA95/96年シーズンで72勝10敗と言うシーズン記録でチャンピオンシップを手にした際の記念モデルと言う意味合いです。
実は以前からこう言う高級なレザーモデルを出せば良いのに、と考えていた私は即買いしてしまいました。
ご覧の通りのレザーアッパーで高級感を醸し出しつつも、ソール周りのパテントレザーは従来通りの輝きを放っており、11ファンの心をガッチリ掴んで即完売となったモデルです。
アウトソールも通常のAir...
2019年5月2日木曜日
Global Styleでシャツをオーダーしてみた感想
Posted on 9:04by SAMURAI Blog with No comments
既成のスーツが身体にフィットしないのと同様に、既成のシャツもフィットしません。
なので、スーツ同様にシャツも結構な頻度でパターンオーダーします。
今回は、Global Styleでシャツをオーダーしてみたので、その体験記を残しておきます。
Global Styleのオーダーシャツは、一般的なシャツのパターンオーダー同様に、襟型やカフス(袖)、前立てなどいくつかの部位について、数パターンから好みの形状を選択して、注文する形式をとっています。
ちなみにブランドとしては、Phoenix/MEGURO/芦屋シャツと3種類ありますが、最初にどれにするか聞かれるかというとそうではなくて、「襟はどうしますか?」「ポケット有無&形状は?」と聞かれていって、最終的に適合するブランドで決まる感じです(最初にブランドは聞かれません)。
今回は芦屋シャツになりましたが、スタッフさんに聞いたら、「最もバリエーションの幅が広い高級ライン」とのことです。
生地は高級ラインの中でも一般的なAlbiniにしました。
Albiniの生地は、イタリアの生地では珍しく見た目だけでなく肌触りにも気を遣ったラインナップが多く、今回選択した生地も非常にサラッとした肌理の細かいものです。
カフスは、オーソドックスですが角切りでボタン仕様にしました。
ダブルカフスにしても良かったのですが、Global...
2019年4月28日日曜日
Big Vision(ビッグヴィジョン)でパターンオーダーしてみた感想(その2)
Posted on 14:14by SAMURAI Blog with No comments

Big Vision(ビッグヴィジョン)さんでスーツを作って、ハマってしまう人は結構いると考えています。
理由を分析すると、
①他店に比べて価格が安め。
②スタイルが豊富。
③こちらの希望を聞いてくれる。
と言ったところです。
勿論、接客や計測してくれるスタッフさんの技術や対応力にもよりますが、こちらがある程度しっかりした希望や価格イメージを持っていれば、相当に使えるお店です。
以前ご紹介して比較的好評だったので、ビッグヴィジョンさんのパターンオーダーを再びご紹介します。
ちなみに今回採用した生地はErmenegildo ZegnaのTROFEOです。
TROFEOという生地は...
2019年4月19日金曜日
Burberry BLACK LABEL のマリンコート
Posted on 9:22by SAMURAI Blog with No comments

スーツの上から着用するコートって、なかなか個性が出しづらいです。
一般的なチェスターコートやダブルトレンチは持っているんですが、一般的な形であればあるほどオシャレ感は出なくなります。ただ、突飛なコートになると周囲から白眼視される始末。
そんな時に大活躍してくれるのが、こちらのBurberry BLACK LABEL のマリンコートです。
■マリンコートの定義
簡単に言ってしまうと「船員や海軍の士官が着用するコート」となります。兵卒ではなく士官なので、作業したりはしません。なので丈が長くて動きづらくても問題ありません。また、冬の海=周囲に建物が無いので風が直撃して体感温度が極端に低い、という図式から防風性能を高めています。但し、ダウンだと水に濡れると惨憺たる状況になってしまうため、生地の厚みで勝負しています。よって、保温性はそこまで高く無いので、インナーにニットなどが必要です。
これが一般的なマリンコートの定義ですが、Burberryのマリンコートも、ほぼそのまま定義を踏襲しています。
生地自体は相当厚めのメルトンなので、防風性能は非常に高いです(SchottのPコートを思い出します)。
■全体的なスタイル
シルエットは一般的な細身のコートです。
縦型のポケットは手を突っ込みやすく使い勝手は良いですが、間口が広めで内貼りに起毛性は無いので防寒としては適していません。まあ通常冬の海ではグローブ着用が基本なので当たり前ですが。
このポケットの長所は性能よりも秀逸なデザイン性にあります。
ご覧の通り、入口部分で緩やかにカーブを描いており、たかがポケットにもこだわったBurberryの意思が感じられます。
ラペルが無くステンカラー仕立てになっていますので、スーツの上から着用してもソリッド感があって、オヤジ感が全くありません。しかも、丈もそこそこあるため変なモード系コートにも見えないので、大事な商談に着て行っても違和感はありません。
■目立ちポイント
襟元のチンベルトと腕のBurberryロゴが、まず目に入ります。
チンベルトは通常は使いませんが、アイテムとして目立つのでワンポイントで目を引く効果があります。
もう1点目立つのが、左腕に刺繍されたBurberryのロゴです。
お馴染みのペガサスロゴが綺麗に刺繍されていて、しかも主張しているのはこの部分だけなので、シンプルで好感が持てますね。
ボタンは全てシルバーで、ボタンホールの糸もシルバーに近い白なので非常に目立ちます。
ちなみに、ボタンには全てペガサスがあしらわれており、粗野な中にもエレガンスさが際立ちます。
袖口にも5つのボタンが配されており、全て外せる本切羽仕様です。
私は一番袖口に近い1個だけ外していますが、あまり外しすぎると袖口が広がってダサい感じになりますので、要注意です。
一般的なコートはON/OFFで着回しが効きづらいアイテムですが、このBurberry...
2019年4月15日月曜日
Tramarossaはチノパンもやはり秀逸
Posted on 9:08by SAMURAI Blog with No comments

Tramarossaのボトムスをいくつか所有しています。
「全体的にシルエットが細すぎる」という意見のかたもいらっしゃいますが、価格帯はPT01よりもやや低く、90cm以上の股下が確保されていて、尚且つスタイリッシュというボトムスのブランドはそうそう有りません。
INCOTEXは股下が短めでPT01は価格が高めで、Tramarossaはある意味理想的と言えます。
今回はRobertというモデルのチノクロスパンツをご紹介します。
ご覧の通り全体的に細身に仕上がっています。
テーパードもそれほどきつくなくて、太腿からふくらはぎへとほぼまっすぐに落ちています(写真で見ると、逆にフレアっぽく見えますね)。
裾幅が17.5cmあるので、スリムタイプのボトムスを着用すると度々発生するふくらはぎでの引っ掛かりが発生しません。
私は足が細い方ですが、スポーツをやっていた関係でふくらはぎにはそこそこ太さがあるので、裾が16cm未満だと相当に引っかかるんですが、このモデルではそれが起こりません。
というか、PT01とかに比べるとTramarossaのモデルは総じて引っ掛かりが起こりにくい気がします。
GTAやINCOTEXは所謂『脚長効果』にこだわりすぎていて、とにかくテーパードを強くかけて(=裾を絞って)足を細く見せようとしますが、Tramarossaはシルエット自体の美しさに気品があって、テーパードによる脚長効果を狙っていません。
にも関わらず美しいシルエットを生み出すのは、着る側とメーカーのコラボレーションが成功している証拠ですね。
生地感を季節で言うと、完全に春夏ですね。
麻のようなサッパリ感はありませんが、薄手なので盛夏でも耐えられそうな感じです。いわゆる高密度なチノクロス生地ではないので、硬さはほとんどありません。
薄手な分だけシワになりやすい感じはありますが、毎日着用したりしなければクリーニングもシーズンに1回で十分でしょう。
閑話休題的な話ですが、購入後タグを切りながら、いつものこの部分を切るべきかどうか迷います。
モデル名とかサイズとか入っているんですが、...
2019年4月12日金曜日
DIESELのデニムSLEENKERは極細なのに究極ストレッチ
Posted on 11:57by SAMURAI Blog with No comments

決めているわけではないのですが、自分のワードローブを振り返ってみるとビジネス&ビジネスカジュアルは海外ブランド、カジュアルは国内ブランドが多いです。
オフの日に少しでも汚れる要素が多いカジュアルウェアに高額な海外ブランドを使用するのは気がひける、というのが大きな理由ですが、カジュアルなブランドは海外でも比較的安価な場合があるので、時々購入します。
その一つがDIESELですが、今回はDIESELのデニムをご紹介します。
ご紹介するモデルはSLEENKERという、DIESELのデニムの中でも最も細いモデルです。
wash以外の加工が入ったデニムはあまり購入しないです。
やはり...
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