2018年10月18日木曜日

AldenのIndy Bootsは特徴があまり無いが存在感はバッチリ

その名の通り映画のインディ・ジョーンズに登場することから名付けられたAlden Indy Boots(インディ・ブーツ)。スタイリストの持ってきたブーツが気に入らなかった主演のハリソン・フォードが、自前のAldenを履いたという逸話は有名です。

見た目は一般的なUTipですが、様々な洋服に合わせやすいという意味では、意外に重宝します。
特にV-Tipやノルウェイジャンフロントをイマイチ好きになれなくて、Indy Bootsを選んだ人からは「ヘビロテ化している」という声をよく聞きます。

シルエットの変化を楽しめる逸品
Aldenの革靴(特にコードヴァン)について全般的に言えることですが、新品未使用状態と数年後(100回以上履いた後)の状態を比較するとシルエットの印象が相当変わります。
シルエット的に経年で変化が楽しめるということは、かなり柔らかい革を利用しているということですね。
変化が特に顕著なのがchukka Boots(チャッカ・ブーツ)ですが、他のモデルも負けてはいません。
まだ新品未使用状態なので、どのように変化していくのかご覧いただくことはできませんが、このブーツも今後どのように育っていくのか楽しみです。



※凛とした雰囲気を感じます。こう言っては失礼ですが、アメリカっぽさは感じられません。

Indy Bootsには基本的にTruebalance(トゥルーバランス)というラスト(木型)が使われています。
Aldenの中では最も幅広で最も丸く最もボリューミーなラストで、もともとは矯正靴をベースにしていたこともあって非常に履きやすいです。そしてサイズ以上の存在感もあります。

■トゥにスチールを入れてみた
せっかくなので、爪先にスチールを入れてみました。
縁取りも含めて丁寧に仕上がっていて歓喜!
これでしばらくの間は何かにつまづいても焦ることはありません。
入れなくても大問題には発展しませんが、オールソールまでの時間を延ばしてくれる効果はあると感じています。

■各パーツを細かく見ていくと
まずはアッパー。
相変わらずHorween社のShell Cordovanは滑らかに輝いています。
特別な加工がされたガラスレザーとは全く異質な輝きです。
よく「コードヴァンは水に弱い」と言われますが、ここまで滑らかだと「多少の雨なら弾くのでは」と考えてしまいます。勿論、試すつもりはありませんが、Horween社のホームページでも「防水性」を訴求しているので、もしかしたら霧雨レベルであれば耐えるかもしれません。
ただ、経年による退色は結構発生激しいので、どうしてもある程度の補色は必要です。
私の場合は、Saphir Noirのコードヴァンクリームを利用しています。

このIndy Bootsは色が#8なので、サフィールの型番でいうとNo.71(色の名称は「コードヴァン」って、そのままやん!)になるんですが、ほぼ同色なので補色にはぴったりです。
ちなみに、ブラシは使用するクリームによって変えるようにしています。同系色ならまだ良いんですが、違う色だと毛先に付着した他の色の残りが移ってしまうためです。
そして、もちろんブラシは馬毛です(柔らかいので銀面を傷つけません)。

バックビューで最初に目が行ったのはストラップが無い点です。

もちろんワークブーツではないですし、無いと履けないということはありません。
ストラップが無いとこんなにスッキリした佇まいになるんだなと、感心してしまいました。
ちなみにストラップが付いているIndy Bootsも世の中には存在します。

ソールについては、前出の通りレザー仕立てです。
履いていくうちにいずれはオールソールが必要になりますが、丁寧にケアしてあげると非常に長持ちしてくれます。

そしてインナー。
いつもの通りのオールレザーです。
Aldenのインナー内貼りレザーって、不思議とソックスで滑らないです。
引っ掛かりが良いので、歩きにくいという感じは全くしません。

世の中的には、コードヴァンの価格が高騰していてAlden商品の価格が上がらないかとヒヤヒヤしていますが、そのうち商品自体の生産が厳しくなっていくのでは無いか、そっちの方が心配です。

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